ふと、農業について
東京、吉祥寺から 大分に引っ越してきた年、新聞で新規就農事業ってのを見ました、
そして応募、参加させてもらったことがあります、
内容は月何回か日曜日に三重町の県農業試験場にて農業の実践をしてみるという内容、当初は家族で参加してワイワイと楽しくしておりました、そのうち、奥様、お子様はリタイヤ、私だけで参加、同時期に参加されたご家族連れの方も、姿をみることが少なくなりました。
そんな中で元気一杯だったのが定年退職された60前後の面々でした、当時40前だった私なんかよりもはるかにアクティブだったです。
その時の話題のなかで、皆さんは本気で就農されようと思っているのに、県の支援対象には年齢制限がある、っていうことがありましたね、確かに県からすると、若い人の農業参加、定着をイメージしていたのでしょう、しかし、実践してみて初めてわかる農業の大変さ、リスク、今の若い人はほとんど選択しないでしょうね、その点、定年された方々は ある意味マイペースかつ、自分なりのイメージを農業にたいしてお持ちなんです、いわゆる自給自足的な発想っていうのでしょうか、農業を間違いなく楽しもうとされているんですね、この姿勢、間違いでないです、結果としてその後も畑を借りて続けられているかたが多かったです。
私は というと、実習期間が終わって一応、県の農業新規就農支援の窓口に相談に伺いました、そして最初に言われたこと、農業じゃ当初は食えません、500万以上貯蓄してから始めるように、とアドバイスされました。
え、えっ?
ちょっと、驚きだったですね、
どこが就農支援?
確かに現実はそうかもしれませんが、そんなこといわれて、はたして新規に参入する人いらっしゃいますかね?
農地についても別に斡旋してくれる訳でもなく、(厳密には農地取得には農業委員会の承認が必要でその他、諸条件をクリヤした上でないと難しいと教えていただきました)こちらは就農支援というぐらいだから、どこか格安に農地を貸してもらえたり、なんてのをイメージしていたので、正直、農業を新規に始めることは今の自分では無理が多い、という結論にもっていくしかないようでした、これって私にかぎったことじゃないんじゃないでしょうか?
形ばかりの政策、仕組みになっていて、実現する前提ではないのでは? と思わざるを得ないです。
ま、こんな現状の支援策でも、いや支援策に関係なく、新規就農されている方はいらっしゃるのですから、私について言えば そのタイミングにあらず、ということなのでしょう。
そんな経緯から10年以上過ぎ、今改めて想います、土に触れること、種を蒔くこと、作物を育てること、収穫すること、やっぱ あこがれですね、いつかはきっと、なんてね。