へいわを愛するO型男

sakapa

2009年07月04日 01:54

ある日の晩のこと。

子供には教育的指導が大事と思い込んでいるO型男がB型長男をつかまえて言う。
「おい、風呂ーっ」  ← お風呂の準備をすることをさす。

いつもは素直なB型長男が不満げに、
「えっー、また 俺かよっー」

子供に広い心を持たせようと考えるO型男が言う、
「いいじゃん、別にそれが毎日でも、やれる人がする、ねっ」
「それに昨日は私だったじゃん、月曜も」

B型長男が不公平だと顔をゆがめながら言う、
「O型長女は何もしないやん、いつも俺ばっか、 O型長女にするように言ってよっ」

B型女がO型男に強気に言う。
「何いいよんの、月曜は私がしたっちゃ」

O型男、弱気に答える。
「あっ、火曜やったかな」

B型長男が言う。
「火曜は僕がしたっち」

O型長女は黙ったまま。
「・・・・・・」

そして、嫌な空気が漂う。


そこで、へいわを愛するO型男が言う。
「分かった、じゃあ、こうしよう」
「金、土がB型長男」
「日、月が私(O型男)」
「火がB型女」 ← 家事が忙しいので少し気を使う。
「水、木がO型長女」
「これでいいやろ?」

「分かった」
全員納得、現場の空気も正常化。

ま、例のごとく何でもない日常会話のひとこまですが、それから ひと月後。 ← みんな真面目にそのローテーションで実行。

O型男がB型長男、O型長女を座らせて訊く。
「どや、この作戦、よかったやろ?」

そして いつものO型男の説教が始まる。
「これはただの風呂当番の問題じゃないんだよな」
「いいかー、みんなの主張、見解の相違が生じた時、みんながみんな自分の主張をしてちゃ 解決にならんやろ?」
「そこで 出来るだけみんなの納得するアイデアを考える、分かるか?」
「世の中、これさえすれば 戦争なんか起こらんのや」 ← 急に大げさ。
「そやろ? そう思わんか?」
「もし、学校の中で 友達同士で意見、見解の相違が生じたら、考えるんや、第3の案を、みんなの意見をよく聞いて考えるんや、 な、自分の意見ばかり通そうとしても そううまくいくものではないんだよ、たとえ自分は一歩引いてでも 全体をまとめる、そういうポジションも必要なんだよな、分かるだろー、これから十分、自分自身、心がけておくようにな」

意外と納得した様子の子どもたち、
その素直さにちょっと驚くO型男、
そうして一家の日常が過ぎていったのでした。






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